以前紹介した「スターオーシャンセカンドストーリー」（以下SO2）ですが、このゲームにはリメイク版が存在します。
「スターオーシャン2 Second Evolution」（以下SO2SE）というタイトルで、2008年にPSP用ソフトとして発売されました。
このゲームを「セカンドエボリューション」と言うと、「セカンドエヴォリューション警察」に絡まれる場合があるので、気を付けましょう。
この記事では基本的にPSP版の紹介をしていきますが、一緒にDL版（PSVita／PS3／PS4）の紹介もしていきます。
この記事にたどり着くような方ならたぶん説明は要らないと思いますが、DL版SO2SEは2023年11月に発売した「スターオーシャンセカンドストーリーR」（以下SO2R）とは別作品です。
今回紹介するのは、2008年に発売されたPSP版のSO2SEです。（※大事なことなので2回言いました）
オリジナル版SO2プレイヤーの思い出補正強めの記事となっていますので、「SO2はSO2SEから入りました！」という方は、閲覧にご注意ください。
よろしくお願いします。
SO2（PS版）からの主な変更点
1.キャラクターデザインの変更
2.キャラクターのキャストの変更
3.アニメーションの追加
4.干渉システムの廃止
5.フリーズが直った
6.バグが修正された
大体の変更点は以前紹介したスターオーシャン1ファーストディパーチャー（以下SO1FD）の時と似たような感じですが、上記の通りです。
（↑SO1FDの紹介記事）
SO1FDではメインストーリーに手を加えられたりしてましたが、SO2SEはシナリオに変更は特にありません。
細かい台詞が変更されていたりはありますが、内容は一緒です。
「SO2ってどんなお話なの？」というくらいのテンションでやる場合は、SO2SEでプレイするのもアリです。
（なぜかエンディングの内容がまるっきり変わったカップリングもありますけど…）
ここからは先ほど紹介した変更点についてを、もう少し詳しく書いていきます。
1.キャラクターデザインの変更
ぶっちゃけた話、結構否定的な意見の多い変更点です。
オリジナル版のSO2とは打って変わって、キャラクターが全体的に丸っこく子どもっぽいような絵柄になりました。
私も当時は、「レナ服のマントを付けてるやつの模様なにこれ？帯がベルトに変わったし、そもそもレナの特徴の片側が長い髪型も切られたし、なんだよこれ…」
と、この変更には大変不服でした。
しかし、PSP版発売後に電撃マ王で連載されていた、漫画版SO2SEのレナを見て「イケるやん！」となったので、今ではこのキャラデザも受け入れられるようになりました。
その漫画版の紹介も後日したいと思います。
2.キャラクターのキャストの変更
エルネスト・ミカエルを除いたキャラクター全員の声優が変更になりました。
一新された声優さんによる、SO2の物語がフルボイスで楽しむことが出来ます。
フルボイス化で、特に話の長かったレジス村長とナール市長の話が余計に長くなりました。
私はオリジナル版のクロードの「クロードはレベルが上がった！…なーんてね♪」と「カモンバーニィ！」という台詞がお気に入りだったのですが、SO2SEだと言い方がだいぶ変わっていたので、当時ブチギレていました（すみません
ガブリエルとフィリアのハモりがなくなったのも悲しかったです。
あと、戦闘ボイスが大幅に削減されたので、仲間キャラクターが戦闘不能になった時にそのキャラクターの名前を呼ぶ怒りボイスがなくなったのも残念でしたね。
ちなみに怒りボイスはSO1FDの時点で廃止されています。
ついでにボイスコレクションの廃止もSO1FDからです。
3.アニメーションの追加
SO1FD同様、オープニングとストーリーの要所要所に追加されました。
アニメーションは全部で9つあるのですが、そのうちの2つは
「シンがなんか唸ってから特攻してくるやつ」
という、なんとシンの非常にしょーもないムービーだけで枠を2つ使っています。
（一応フォローしておくと、この2つはオリジナル版SO2でもムービーが差し込まれていた部分です）
前作のSO1FDはアニメーションが差し込まれる部分が良かっただけに、ガッカリにもほどがありました。
SO1の固定メンバーは4人、SO2の固定メンバーはクロードとレナの2人だけ、という違いがあるので、苦肉の策だったことはもちろん分かるのですが…
もう少しなんとかならなかったんでしょうかね。
4.干渉システムの廃止
キャラクターデザインや声優さんの変更については
「思い出補正」「好みの問題」
で通すことが出来ますが、すみません。これについてはフォロー出来ないです。
オリジナル版SO2にはあった干渉システムが、SO2SEでは廃止されました。
2人以上の術師が同時に紋章術を繰り出すと、威力が増加したり、相殺したりするアレですね。
SO2ならではのシステムだと思うし、漫画版SO2にも合体魔法として演出されることもあった要素だったので、廃止されたのは非常に残念でした。
戦闘フィールドによっては存在した、トロッコが通ったり岩が転がってきたりだとか、そういったギミックもSO2SEでは廃止されました。
5.フリーズが直った
※PSP版の話です。
すみません、大事なことなのでやたらデカい文字で書いてしまいました。
オリジナル版のSO2はとにかくバグが多く、フリーズも結構な頻度でありました。
私の場合、特にEXダンジョンの「試練の洞窟」でのフリーズが多く、「これじゃクリアできねーよ！💢」とさじを投げるレベルでした。
（試練の洞窟ではセーブするポイントがない）
それがPSP版だと、フリーズすることは1度もありませんでした。（少なくとも私は）
「昔クリア後ダンジョンがクリアできなかったんだよな～」という方は、PSP版で再挑戦してみてはいかがでしょうか。
6.バグが直った
SO2の有名なバグだと
・フェイズガンが再利用可能になる
・本来は絶対に組めない仲間キャラクターの組み合わせが出来る
・ラスボスが即死アイテムで1撃で倒せる
などがあります。
まあ、「修正されて当然だろ」というバグと言えばそうなんですが、「SO2はバグが面白かった」という面もあるので、これをプラスと捉えるかどうかは人によりますね。
ここまで色々と書いてきましたが、SO2SEの変更に対する不満は主にSO2の思い出補正によるものが多いです。
なので、今から初めてSO2をやります！とか、キャラデザや声優さんには特にこだわりのない人は、SO2SEから始めても全然オッケーだと思います。
ここまで紹介してきた変更点は、実はSO2SEからではなく、SO1FDの時点でそうだったものも多数あります。
なので、私はSO2SEの不満を言っている人を見かけると、「叩くんだったらSO1FDから叩けよ💢」（※叩くんだったら中途半端なことをするなという意）という謎の怒りを覚えていますので、今後SO2SEを叩く予定がある人はご注意ください。
「SO1FDから叩け警察」に絡まれる危険性があります（？）
DL版の紹介
さて、ここからは冒頭でも少し触れた、DL版のSO2SEについて紹介します。
DL版のSO2SEはPSVita、PS3、PS4で遊ぶことが可能です。
このDL版SO2SEはPSP版と同じ内容のはずなんですが、なぜか違うところがあるのでそれらの紹介をします。
主題歌が変わった
DL版→Rina*Eriの『星の軌跡』
たぶん大人の事情なんでしょうね。主題歌が上記のように変更されています。
オープニングムービーで流れる楽曲も差し変わっているのですが、アニメーションはもともとPSP版用に作られたものです。
当然アニメーションがそのままでは、楽曲とタイミングが合うわけがないので、早送りだとかを駆使してタイミングが調整されたムービーになっています。
PSP版を見慣れている私からしたら、「MADかな？」という印象になりました。
解像度が粗い
「PSP版をそのまま引き伸ばしたのかな？」という出来です。
せっかくのProduction I.Gによる美麗なアニメーションも、やたら荒々しくなりました。
フィールドBGMが間違っている
DL版SO2SEでは、エクスペルのBGMがなぜか船のBGMになっています。
物語前半のフィールドBGMが間違っているだなんて、オリジナル版やPSP版を知っていればまずあり得ないミスです。
なんでそうなった？
外壁楽園のBGM切り替えがない
上記のフィールドBGMと比べたらややコアな部分になりますが、エナジーネーデ編に突入してすぐの外壁楽園で、レナの台詞に合わせてBGMが切り替わる演出がなくなりました。
このシーンは、
Disc1が終了する→母ちゃんに呼ばれたのでご飯を食べる→Disc2に入れ替えて再開→クロードたちが未知の世界に飛ばされる→そんな状況で、なぜかレナはこの場所のことを知っている
オリジナル版プレイヤーなら、大体こんな流れでこのイベントを見たはずです。
なので、ここは結構印象に残りやすいポイントだと思います。
それが完全に再現されていないのが非常に残念でした。
なんでそうなった？（パート2）
アプリ落ちがまあまあある。
せっかくPSP版でフリーズがなくなったというのに、DL版ではアプリ落ちがそれなりに発生するようになりました。
私はDL版はVita版とPS4版でプレイしましたが、ふつうにストーリーをクリアするだけでも5回はアプリ落ちを食らった印象です。
なんでそうなった？（パート3）
ひと言で言えば、DL版は「PSP版の劣化ゲー」です。
SO2SEをプレイしたい場合は、PSP版でやったほうがいいです。
PSPが無いからプレイ出来ない場合は、「なんか安かったから買ったわ～」くらいのテンションでDL版を買うことをオススメします。
あと、トロフィーコンプリートが比較的やりやすいほうのゲームなので、トロコン目的の方にも向いてるかもしれません。
トロフィーはVita・PS3・PS4で別個扱いなので、SO2SEだけでプラチナトロフィーを3つも入手できます。やったね！
ちなみにSO2Rは、このDL版SO2SEからデータを流用しているようです。
セカンドストーリーのリメイクじゃなかったの？
かと言って、フィールドBGMが間違っているなどの致命的なミスはさすがに直っていますので、懐かしくも新しいSO2をお求めの方は、SO2Rの購入をオススメします。
ちなみにそれぞれの開発会社をまとめると、以下の通りになります。
| SO2 | PSP版 | DL版 | SO2R |
| トライエース | トーセ | ジェムドロップ | ジェムドロップ |
たまに「SO2SEは全部トーセ」と勘違いしている方を見かけますが、マジで失礼にもほどがあるので「勘違いしてました！」という方は、今すぐそんなこと言うのはやめましょう。
まとめ
半分がDL版の不満点の紹介になってしまいましたが、PSP版は「モンハンにも飽きたし、そろそろRPGでもやろうかな～」という層向きの作品だったのではないかと思います。
おはスタやゴールデンタイムのアニメの放送中にCMを撃っていたのも良かったですね。
ターゲットは当時のそのあたりの年齢層だった、ということなのでしょう。
SO6のCMとか一度もテレビで見なかったんだけど、一体いつ流れてたの？
実際「これ昔アニメやってたやつじゃん！と思って買った」という話もナマで聞いたことがあるので、そういった層を取り入れることには成功したんじゃないでしょうか。たぶん。
私はリメイク商法はあまり好きなほうではなかったのですが、こういう話を聞くようになって、考えを改めるようになりました。
早いもので、PSP版もすでに16年前のゲームらしいです。（2024年現在）
すっかり「懐かしのゲーム」の部類になった、PSP版SO2SEでふいに涙をこぼしていきませんか？
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