(↑前作の感想記事)
幻想水滸伝といえば。
・ビクトールとフリックはいいヤツだった…。
・Ⅰは2周目で108人エンディングを迎えられました。
・なんかⅡにⅠのデータを引き継ぐことが出来るらしい。
こんな感じの状態でⅡをプレイして、先日ゲームクリアしましたので、感想記事を書いていきたいと思います。
ネタバレ込みなので、未プレイの方はご注意ください。
ちなみにプレイステーション版です。
クリア時間、レベルとか
クリア時間は大体65時間くらい。
主人公のレベルは60とかでした。
クリア時間については、通常END・グッドENDをセーブを分けて回収した上でのトータル時間です。
前作同様、「一定のタイミングを過ぎたら仲間に出来なくなるキャラクター」が存在するので、今から幻水2をプレイする予定がある方はご注意ください。
ストーリーについて
すげえ良かった。
私は幻水1の時点でめちゃくちゃ面白いと思っていたので、「2のほうが面白いとか、そんなことある?w」と始める前は思っていました。
実際最後までプレイしての感想ですが、くやしいですが(←?)面白かったです。
Ⅰはエピソードごとの繋がりが薄い(1話完結系の)ように感じましたが、Ⅱは全体的にまとまっていた感がありました。
前作行方不明になったビクトール&フリックが序盤で出てきたときは、「前作の感動はなんだったんだよ!」と思わずツッコんでしまいましたが、主人公達のよい兄貴分という立ち位置で良い役割だったと思います。
ビクトール&フリックだけでなく、他にも前作の108星がちょいちょい登場するのも良かったですね。
クレオさんみたいな前作のメイン級キャラに顔グラが無かったのは泣けましたが
今回私は、主人公のチーム名⇒くまさんチーム
拠点の名前⇒うみのくまさん城
でプレイしました。
(※「くまさんチーム」の名前の元ネタは「コロッケ!」です。)
ただの主人公の1チームの名前かと思いきや、最終的には「くまさんチーム国」とかいう名前の国が誕生してしまいました。
この名前にツッコむ人は誰も居なかったのでしょうか?
そんな重要な名前になるんだったら、先に言っておいてほしかった…
イベントのたびにオッサンたちが真剣な顔をしながら「くまさん」を連呼するという、シリアスな笑いの空間が誕生してしまいました。
前作からパワーアップした点
「Ⅱ」ということで、前作よりパワーアップした点がたくさんあります!
その中のいくつかを紹介していきたいと思います。
戦闘テンポが良くなった
※あくまで「前作と比べて」の話です。
Ⅱでも戦闘テンポはまだ悪いほうだと思いますが、味方の攻撃が複数人同時に行われたりして、1ターンの行動が前作よりスムーズに行われるようになりました。
あと、紋章の演出も前作より短くなりましたね。
顔グラの増加
前作では1人1個でしたが、今作ではイベントに合わせて複数個用意されたキャラが居ます!
主人公は1個だけでしたが、ジョウイはやたら多かったです!ずるいぞ!
ナナミは計2個だったと思いますが、やっと出たと思ったナナミの顔グラの2個目があれって!そりゃあないぜ(泣)
仲間の編成が楽になった
前作では仲間を外す・入れるのコマンドが別々になっていて、パーティ編成が結構面倒でした。
今作はそれらが同時に出来るようになったので、編成が楽ちんになりました!やったね!
また、装備の購入や封印球の管理も、拠点に居る時はリサーブメンバーを含めた仲間キャラクター全員を選べるようになりました。装備の変更も非常に便利になりましたね。
ミニゲームが面白い
前作にもあったミニゲーム要素ですが、今回もあります!
そしてそのどれもが面白いんです!
チンチロリンが前作より難しくなっていて、金稼ぎが出来なくなっていたのには泣けましたが…
私が特に面白かったミニゲームは、料理対決です。これについては後述します。
料理対決が面白い!
ハイ・ヨー加入後、一定時間ごとに発生する料理対決イベント。
私はこれを「幻想料理伝」と名付け、なんなら本編がそっちのけになるくらいハマってました(笑)
審査員は仲間キャラクターが担当するので、審査員の好みに合わせた料理を作る必要があります。
それぞれのキャラクターの味の好みが、なんとなく分かるような作りになっているので、なんとなく嬉しい。
レシピを選んだら主人公がハイ・ヨーと共に料理を始めるのですが、この動きがとにかく見てて面白いです!
リマスターの際には、料理対決ストーリーの終了後にも、いつでも料理対決が出来るようにしてほしいです!
マジで!お願いします!!
次はナナミ&ジョウイについてのコメントです。
ナナミについて
説明書で「主人公の義理の姉で、いつも主人公のことを考えている」と紹介されていたので、なんとなく「おっとり系のしっかり者のお姉ちゃんなのかな?」と思っていました。
実際に会ってみたら、心配のあまり主人公をどつき回すようなとんでもねえ姉で驚きました。
終盤で永久離脱するタイプのキャラだとは全く知らなかったので、死亡するイベントにはマジでビックリしました。
ほぼ固定メンバー扱いで、大事に大事に育てていたキャラクターだったのに…(泣)
ホウアン先生の「力がおよばなかった」という台詞を聞くまでは、ナナミは助かるものだと思っていたので、しばらくナナミの死が受け入れられませんでした。
108星の石碑で名前がグレーになっていたことと、毎朝のモーニングコールがなくなったことで、ようやく受け入れられた感じでした…。
ジョウイについて
物語前半でまさかの裏切り。
彼の最終目的は「この地に1つの大きな国をつくること」でした。
そして「戦いのない優しい世界を作りたい」ということでしたが、ジョウイの台詞にもあるように、主人公とジョウイが目指したものは「とてもよく似ていた」んだと思います。
エンディングでハイランド王国が滅んだことにより、主人公が新たな1つの国を作ることになっていますからね。
主人公が勝っても、ジョウイが勝っても、最終的には1つの国が出来上がる結末になるので、2人がやろうとしていたことは実はまったく同じことでした。
それが力で従えるか、みんなで手を取り合って国を作り上げていくかの違いってだけで…。
国を1つにすれば、本当に争いがなくなるのか?
違う人間が集まったら、どうしても気の合わない人間はいるし、それが争いに発展することもあります。
それは、物語開始当初のトゥーリバーの町が証明しています。
そうなった時、力で押さえ込みたかったのがジョウイ、説得してなんとか協力の道を歩ませようとするのが主人公なのでしょう。
たぶん、どっちが正解という話ではないんでしょうね。
「国の在り方を決める戦い」。2人の戦いはそういったものだったんだと感じました。
ジョウイに関して思うのは、「もうちょっとしっかり話し合うことは出来なかったのか?」ということですね。
ナナミが「なんで戦わないといけないの?」と何度も聞いているのに、ジョウイは謎ポエムを言ってはぐらかしてばかり。
自分の最終目的も告げずに、ただ「逃げるor降伏しろ」と押し付けるだけでは、さすがに了承することは出来ません。
ちゃんと話し合うことが出来ていれば、あそこまで話はややこしくならなかったんじゃ…ないかな?
ポエムを刻みたい年頃なのかもしれませんが、「質問にはちゃんと答えてほしい」と思う場面がしばしばありましたね。
エンディングについて
逃亡エンド・通常エンド・ベストエンド
大きくはこの3つに分かれると思いますので、それぞれの感想です。
逃亡エンド
これはこれで、ありなんじゃないかと思います。
物語前半のミューズから逃げた時(ジョウイがアナベルを刺したあたり)にも、ナナミは主人公に「どこかに逃げようか?」と提案していました。
私はその時点でも、「別にそれでいいんじゃね?」と思っていました。
この時は、ジョウイのことは心配でしたが、たぶん逃げた先で合流できるっしょ!くらいの気持ちでいたので、私は逃げるという選択肢には賛成でした。
その気持ちは、逃亡エンドの時にも変わっていませんでした。
この辺りで主人公とナナミは「戦う理由」に疑問を抱き始めます。
自分たちは王国から逃げてきたが、都市同盟の人間ではない。
それでは、自分たちは一体どこの人間なのか?なんのために戦っているのか?
主人公の戦う理由は、おそらく「ジョウイとナナミを守るため」です。
でもジョウイは、すっかりヤンチャボーイになってしまったので、またジョウイと平穏な暮らしを送るのは難しそうです。
だったら、せめてナナミだけでも…
という考えで逃亡エンドを選ぶことも、無しではないと思うんですよね。
あんまり年齢でどうこう言いたくはありませんが、都市同盟の命運を託すには主人公はあまりにも幼すぎます。
その重圧に耐えきれず、逃げ出したくなるのも仕方ないんじゃないかなあ、と…。
でもこれだと、「始まりの紋章」が完成していないので、主人公とジョウイは若くして死んでしまうかもしれないですね。
じゃあやっぱり、これはバッドENDになっちゃうかなあ…。
通常END
私は最初、「くまさんチーム国はねーよw」という理由で代表を断って、「え?で、今からどこに行けばいいの??」という状態になりました。
私は配信でプレイしていたので、「物語開始当初、ジョウイはなんと言っていた?」というヒントで、すぐ「約束の地の岩」の記憶に結び付きましたが、こんなの50時間以上前のイベントですし、「よくすぐに思い出せたな」と自分で感心しました。
ぶっちゃけそんな最初のほうのことなんて、忘れてた人もいる…いるんじゃない?
でもまあ、物語開始すぐの出来事だし、崖から飛び降りるというインパクトも手伝って、意外とみんな覚えてるもんなのかな?
最初にジョウイと砦で合流してすぐは、「あの岩での約束、まだ回収していないよな?」ということは確かに気になっていました。
気にはなっていましたが、それからショッキングな出来事が続いたインパクトに押されて、私はヒントをもらうまで岩のことはすっかり忘れてました。
もうちょっとゲーム中のヒントを分かりやすく出来なかったのか…?と思いましたが、はっきり「ここに行ってね!」と明言するとなんとなく台無しになってしまうような感じがします。難しいところですね。
約束が思い出せた人はきっと、最初にジョウイと合流した時の「引っ掛かり」で思い出せるような造りになっていたからですね。
美しいストーリー構成だと思います。
ジョウイの元に行かずに国の代表を受け入れた場合、最後の1枚絵でジョウイが約束の場所で待ちぼうけENDとなります。
これで「どこに行くか察してください」ということらしいですが、ちょっと分かりづらい…分かりづらい…よね?
私はヒントをいただかなければ、分からなかった自信があります(?)
だって、あの1枚絵ってバツ印がどこに書いてあるか分かりづらい…分かりづらくない?
いまだにどこに書いてあるのか分かっていないんですが…
もうちょっとバツ印がハッキリ見えれば、私だってジョウイとの約束を思い出せましたよ!……たぶん。
ベストEND
なんとナナミだけでなく、ジョウイも生存ルートです。マジで?
主人公とジョウイが共存できないっぽいから悩んでいたし、ジョウイにはもう平穏な暮らしは難しいだろうな…(罪のない人を殺しすぎたから)と思っていたので、正直なところ「そんなのアリかよ!?」と思いました。
でも、後日談のメッセージで、主人公の欄に「ジョウイとナナミの笑顔が一番の宝物だと感じている。」と書いてあったことで思い出しました。
主人公は「ジョウイとナナミのために戦っている」のだった、と…。
私が通常ENDを見た時に始めに抱いた感想は
「なんかすべて丸く収まった感出してるけど、これって主人公にとってハッピーENDになってるか????」ということでした。
通常ENDではナナミが死に、ジョウイもこの手で殺してしまったので、主人公が守りたかったものは何ひとつ無くなってしまいました。
「主人公は一体なんのために戦っていたんだ?私は最後の、1枚絵の3人のようなエンディングが見たかったんだが?????」
通常ENDの時はそんなことを思っていました。
それを思うと、このベストENDが間違いなく主人公にとって1番のハッピーエンドですね。
ジョウイがこのまま平穏に生きていくことについて「ええんか?」という気持ちはあるんですけど、主人公がハッピーなら、いっかあ…。って感じでした。
ベストENDに行くには、最後のジョウイとの戦いを拒否し続ける必要があります。
私は「ここまで来たら、ジョウイと戦うしかないだろう」と思っていたし、それがジョウイの望みなら、戦いを終わらせてあげるのが優しさかなあ…。と思って、戦う道を選んでしまいました。
しかし実際は戦ってはいけないということで、これには「え!?」となりました。
これは「始まりの紋章の運命に抗う必要があるから」ということですが、『ジョウイについて』の項目にも書きましたが、主人公が作りたかった国は力で押さえつけるのではなく、みんなが手を取り合って築き上げる世界だったんですよね。
だったら、主人公の性格を考えたら、やはりジョウイと戦うという選択肢は無かったんです。
60時間も付き合ってきたのに、私は全然主人公になりきれていなかったんだなあ、とちょっとショックを受けました。
108星について
そのほか印象に残った108星に対してのコメントです。
・リッチモンド
仲間集めで大変お世話になりました。
仲間にする方法だけでなく、仲間の秘密なんかも教えてくれちゃいます。
出来れば前作主人公の秘密も聞いてみたかった…。
・アイリ
物語序盤で出会う旅の一座のおねいさん。
主人公に気があるっぽい。
私はあまり戦闘メンバーに入れていなかったので、ナナミ離脱後にヒロインポジションになっていたのにはちょっと唐突感がありました。
・ジーン、ビッキー
この2人は幻想水滸伝シリーズではお馴染みのキャラらしいです。
いろいろと謎の2人。
・ルック
めちゃくちゃ人気の高いキャラクターらしい。
Ⅱを終えた時点では「レックナート様のところの口の悪い少年」というⅠの印象から更新できていないんですが、一体なぜ彼が1番人気なのか…?
幻水2のグッズ化でも、主人公・ジョウイと来てナナミを差し置いて、ルックのグッズが出てるみたいだし…
ルックの人気の秘密はどうやらⅢにあるみたいなんですが、Ⅲをプレイしたら「でもこれって、幻想水滸伝Ⅱのグッズですよね?なんでルック??」という疑問は解けるのでしょうか?
たぶんⅢをプレイしても解けない気がするんですが…
・フッチ
私が前作キャラの変化で、1番気になったのはフッチです。
だってお前、前作ではもっと元気な奴だったじゃん!!
もちろん、落ち着いたキャラになった理由は分かるんですけど…。
リアルにもいる、「小学生の時は明るい奴だったけど、中学生になったら暗くなった」っていうタイプなんでしょうか。
でもフッチでそのタイプの変化は見たくなかったな…。なんとなくですが…。
新たな竜をGETして「ブライト」と名を付けました。
英語で「輝く」「明るい」といった意味を持つ言葉ですね。
先代竜の「ブラック」も、ちなんだ名前になっていて私とは違って素晴らしいのネーミングセンスを見せつけてくれます。
けどこれ、ルカ・ブライトも連想する名前になってしまっているんですが、ここはどうにかならなかったのでしょうか。
協力攻撃の「美少年攻撃」の一員にもなっていて、どうやら美少年枠にあるようです。
そこもなんか意外だ……
・フリック
青雷のフリック。
なんか前作よりずいぶん大人になりましたね…。
前作ではキンバリー、今作ではニナに目を付けられているので、相当の美形らしいです。
オデッサへの想いは変わらずのようで、安心しました。
・ビクトール
見た目通りの脳みそ筋肉野郎かと思いきや、実はそうでもない人。
ネクロードを倒したので、エンディング後は目的のない旅を楽しんでいるようです。
後述のカーンもそうですが、あのネクロードのために長年費やしていたのか…。と思うと非常にかわいそうです。
・カーン
個人的に今作で最もかわいそうな人だと思います。
カーンは祖父の代?からネクロードを追ってたみたいです。
そのネクロードはと言うと、ピンチになったら命乞いを始めるとかいう、非常にしょーもない奴でした。
ネクロードが最後までカッコつけてくれるような奴だったら、まだ救いはあったのですが…。
こんなしょーもない奴のために、代々家業を継いでいたのか…。
カーンは32歳なので、今から自分探しを始めてもまだ間に合いそうでしょうか。
がんばってほしいですね。
・ヒックス
首を痛めているイケメンになってしまった(顔グラが
ユニコーンがテンガアールを「清き乙女」と認識したということは、つまりそういうことなんでしょうが、ヒックスらしいと言えばらしいですね。
ヒックス&テンガアールの協力攻撃には、ルカ・ブライト戦で大変お世話になりました。
・テンガアール
一人称の「ぼく」を直して女の子らしく振舞おうとしている?描写がありますが、うっかり「ぼく」と言ってる場面がちょいちょいある。かわいい。
ヒックスの成人の儀を早く終わらせたがってるのは、ヒックスとさっさと結婚したいかららしい。かわいい。
こういう勝ち気な女の子が見せる、意外と乙女チックな一面って良いですよね。
まあ、前作でネクロードにウェディングドレスを着せられてしまいましたからね。
さっさと記憶を上書きしたいんでしょうね。
・カスミ
なんか前作主人公に気があるっぽい。
え?前作でそんな描写あったっけ…????
ま、可愛いからいいか…。
・シュウ
第一印象から「あ、こいつ死んだわ」と思ってました(ひどい)
死にかけるシーンはありましたが、最後まで生き残りましたね…。
ナナミの死と逆の意味で驚きました。
・1主人公
今作の108星ではないですが…(笑)
前作で喋らない系主人公だったので、今作でも台詞はいっさい用意されていないのかと思いきや、イベントシーンでちょいちょい喋ることがあります。
ソウルイーターの破壊力は相変わらずすごいし、2主人公との「ダブルリーダー攻撃」が非常に強力なので、大変お世話になりました。
なにげに前作では明言していなかったような気がするんですが、テッドと同様に、やはり彼も紋章の影響で不老の体になったようです。
3でも変わらない姿で登場するのかな?
まとめ
「やってよかった」と心から言えるゲームでした。
立場が変われば、見える世界が変わるというやつでしょうか。
主人公とジョウイの戦いについては、いろいろと考えさせられました。
ポエムを刻みまくるジョウイを見て、コミュニケーションの大切さも学べました。
結局ルックの人気の秘密がⅡでは分からなかったので、そのうちⅢもプレイしたいです。
Ⅲにもコンバートシステムがあるらしいので、Ⅰの「ポッチバーグ城」と、Ⅱの「うみのくまさん城」の名前はまだ語り継がれるようです。
そ、そんなあ……
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